■セレンのはたらき                                          
●ガンに有効との報告

 アメリカのセレニウム研究者によると、セレニウム血中濃度が高い州のガンによる死亡率は、低い州に比べるとガンによる死亡率が半分程度であるとされています。また、動物実験によると、セレニウム、ビタミンE、ビタミンCの同時投与は胃がん、皮膚がんに効果的でその治癒率は90%に達しています。この動物実験の結果からも、セレニウムによる発ガン防止作用は驚くべきものがあることがわかります。

マウスのグループ

発ガン物質投与量

セレニウム投与量

ガン発生率

第一グループ

150ppm

2.5ppm

3%

第二グループ

150ppm

0.5ppm

10%

第三グループ

150ppm

0.1ppm

80%

第四グループ

150ppm

80%

●老化防止
 セレニウムには強力な抗酸化作用があります。人間の老化というのは人体が酸化していくことですので、セレニウムは老化防止物質として強力な力を発揮してくれるということになります。ラットを使った実験では、セレニウム不足の場合、タンパク質や脂質などほかの栄養素を多く与えても、成長が低下して、毛髪の生え方がまばらになりました。ところがそのようなラットにセレニウムをあたえると、この症状が治ることがわかりました。
●公害病の予防
 千葉大学薬学部(衛生薬学)の研究所は、水銀中毒に対するセレニウムの効果についてその研究成果を発表しています。つまり、ネズミに塩化第二水銀を与えたところ、七日目に全部死亡。ところが、セレニウムを同時に与えた群は全部生存。生存していたネズミの肝臓中の水銀量は、死亡したネズミとくらべて6倍以上もあり、またセレニウムの量もずっと多かったそうです。また、ダートマス薬科大学の研究によると、「亜鉛および、そのほかの数種の微量元素は、カドミウムを体内から排泄する効果があるが、セレニウムは亜鉛の100倍の働きがある」と発表しています。このようにセレニウムは重金属を無害化するわけですから、重金属や公害病の多い日本人には特にセレニウムを多く含んでいる食品をとる必要があると思います。
精力増強
 精子細胞には特にセレニウムの含有量が多いことがわかっています。男性の場合、飲んだセレニウムの25〜40%が生殖器に集中することが報告されています。セレニウムは飲用した場合、セレノプロティンというタンパク質の形で存在し、体の大部分の組織では数時間でピークに達し、その後は低下する一方なのに、生殖器では約、数時間にわたって安定したタンパク質の形で残存するそうです。インポテンツは、精神的な面のみが強調されるきらいがありますが、最近の研究では栄養状態が重要ではないか、という議論がされています。
 
●脱毛・白髪に
 ハゲの原因は遺伝やストレス、ホルモンの以上などと考えられてきましたが、現在では栄養障害がかなりのウェイトを占めていると考えられています。つまり、頭皮の血液循環が悪くなるとが、頭部の皮膚機能を衰え、老化を早くして毛髪の再生を遅らせ、脱毛を起こします。これは血液中に過酸化脂質が増え頭皮が老化するからです。セレニウムの抗酸化作用により、脱毛や白髪など頭の皮膚や毛髪のトラブルにもよい作用をします。

●神経痛に
 現在2200万人のアメリカ人を苦しめているリウマチ性関節炎や変形性関節炎の治療に、セレニウムが著しい効果をあげていることが報告されています。
●糖尿病に
 よく知られているように、糖尿病は、「治らないが、コントロールできる病気である」です。ところが、セレニウムは糖尿病には大変よく効果があったという報告がたくさんあります。糖尿病患者には過酸化脂質が高いことが証明されています。セレニウムの過酸化脂質を低下させる作用が作用しているものと考えられます。